精神病院入院中の退院請求や処遇改善請求の手続きについてです。
これらの請求が認められることは稀ですが、精神病院の入院前に事前に把握しておくのも良いと思います。
結果としては退院請求が認められなくても、退院請求をきっかけに病院側が退院に向けた動きを加速させるケースが有ります。
入院中に「精神薬によって、精神病になった。」というのは多くの患者さんが声を上げています。google MAPのクチコミにも記載されています。
そのため、入院中においては、下記のサイトの記載のように「退院請求」「処遇改善請求」及び「通信に制限がない弁護士に依頼しその処遇(薬による服用の強制等)に関して、入院による肉体的、精神的異常に起因する一切の法的責任を追及する旨の内容証明を送付して訴訟も辞さない旨の通知により交渉する」のは良いかなと思います。
入院前に、依頼できそうな弁護士さんに事前相談しておいて人脈を作っておいたり、どんなレベルの弁護士さんでもスムーズに依頼できるように、請求や内容証明の雛形を事前にご自身で作成しておくのも良いと思います。
九州地方なら「精神保健当番弁護士制度」という制度を儲けている県が多いため、まずはその県の弁護士会に相談してみてください。
「精神薬の副作用によって、精神病院入院中に自傷行為や、思考力の大幅な低下及び自殺を行った。」という悲惨なことが一刻も早く無くなって欲しいです。
認定NPO法人大阪精神医療人権センターの記載も参考になると思います。
https://note.com/omh/n/n72868924bd1a
記事一覧ページ
https://note.com/omh
また全国各地には以下のセンターがありますが、
神奈川精神医療人権センター
埼玉県精神医療人権センター
東京精神医療人権センター
兵庫県精神医療人権センター
大阪精神医療人権センター
がありますが、地域によっては遠方の病院情報を十分に入手できておらず、ご期待に添える対応ができないことがあるとのことです。
また、2000円で面会ボランティア1名を派遣することができます。
さらに弁護士の面会を拒否しようとする病院の話、病院から人権センターが提訴された話等もでてきます。
https://note.com/omh/n/nef3571c4341b
「いい病院ほど訪問の受け入れにも積極的だ。制度のないほかの都道府県では、各地の精神医療人権センターの訪問を拒否する病院が少なくない。患者のプライバシーを盾に訪問を避けようとする病院は、実は患者の権利擁護に取り組む組織が病院に入ることを嫌がっていたり、療養環境の実態を知られたくなかったりするのが本音で、やはり問題が多い」
東洋経済オンライン│神戸・神出病院、凄惨な虐待事件から見えた難題
https://note.com/omh/n/n0a5f9bc30ec9
・医療保護入院中でも弁護士との面会を制限することはできません。
・退院請求をした上で,医師と交渉することによって,医師が自発的に退院を認める場合もあり,そのような意味でも,有意義な手続きといえるでしょう。
・通信に制限がない弁護士に依頼しその処遇(身体的、精神的拘束の程度、内容が重要。狭い部屋に多人数で隔離されているような状況、薬による服用の強制等)に関し本人との面会、通信を多用して調査し、入院による肉体的、精神的異常に起因する一切の法的責任を追及する旨の内容証明を送付して訴訟も辞さない旨の通知により交渉する
参照サイト:2022/8/18 https://www.shinginza.com/db/02016.html
この法律事務所の説明は詳しいですね。
関連事例集もあります。
ただし、審査自体が、「稚拙な日本の精神医療」(詳細は国連の勧告を参照)に関わる人間が行うため、請求が認められることは稀です。
また、このような精神医療の荒廃の状況を含む精神医療に関する苦情も多くあり
相談、苦情等・・2,780件
参照サイト:2020 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/chusou/seishiniryoshinsa/shinsakai.html
上記の東京都の精神医療審査会では年間で相談、苦情等は2780件とのことです。
そして2020年の統計では退院請求審査は211件中、2件のみが退院を認められ、処遇改善請求審査は104件中、4件のみが認められるという異常な低さです。
まずは国連の勧告に従って、国・自治体・精神医療に関わる人間の意識をアップデートしなければなりませんね。
ご家族は病気のせいであると思い込まれ,そのご家族から事情を聴かれた主治医も誤った診断をされたと思いました。
そこで,私は,Aさんは病気でもないのに強制的に入院させられ,重大な人権侵害を受けている恐れが強いことを意見書に書き,早急に退院させるよう求めました。
結局,審査会ではAさんの退院請求が認められました。
ある日,突然,精神科病棟に強制的に入院させられ,いくら病気ではないと言い張っても病識がないからであるとして退院が認められなかったとしたら,どんなに恐ろしいことでしょう。
医療保護という制度は,家族が善意で判断を誤らないことを前提とする制度であり,その判断に誤りが生じると大変な人権侵害になる落とし穴が存在することを教えてくれた事件でした。
参照サイト:https://eiraku.lawyers-office.jp/archives/11752
本人の意志に関係なく「家族の一存で精神病院に入院させられる。」というのはもはや制度上の欠陥だと言えます。
精神病院の入院については、入院前や入院中にわたり、「本人が正常な判断ができない」という周囲の思い込みのもと事態が進み、結果として精神薬の副作用により、心身が蝕まれていくという状況も生まれます。
それらの患者の体験談は多くありますが、これら体験談を精神科医や周囲(家族等)が読んで真摯に対応することはほとんどありません。
結果としては退院請求は認められませんでした。
しかし、退院請求をきっかけに病院側が退院に向けた動きを加速させたように感じるケースはあり、彼も退院請求から程なくして退院できたと聞きました。
彼のように自らの意思によらずに入院を余儀なくされ、退院を求めている人は多くいます。
弁護士が代理人となることで、主治医や担当のソーシャルワーカーから情報収集し、法律に基づいて入院継続の根拠がないことを主張できたり
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また、入院の必要性がないにもかかわらず、地域生活への不安、帰住先等の問題から自ら退院請求の声を上げられない方も多くいます。
日本は国際的に見ても、精神病床数、平均在院日数も非常に多いことが指摘されており、自らの意思によらない入院患者数は13万人以上にのぼります。
参照サイト:2020/2/13 https://www.houterasu.or.jp/houterasu_gaiyou/saiyo/staff_bengoshi/staff_koe/tayounatorikumi/jokin20200213.html
事例4
退院請求(精神医療審査会)のことを教えてもらえますか?
昨年(2018年)10月に精神医療審査会に自分で退院請求をしましたが、それを知った兄が父に取下げを要求し、いつものように暴力を振るったため、恐怖心から父が取下げました。
今年(2019年)の1月に再度、弁護士を通して請求したことで、任意入院に切り替わり、やっと退院することができました。
Aさんのお父さん(家族)のコメント
弁護士と会えなければ、おそらく今も入院させられていると思います。
https://www.psy-jinken-osaka.org/talk/voice-user/
隔離や身体拘束の中止のほか、閉鎖病棟から開放病棟への転棟を求めることなどが想定されている。電話の制限や携帯電話の所持禁止、金銭や私物所持の制限、禁止などを緩和する請求なども、この状況の適用がありうるところである。退院請求と同様に、措置入院や緊急措置入院、応急入院、医療保護入院の患者が行うことが想定されているが、任意入院でも請求できる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%A6%E9%81%87%E6%94%B9%E5%96%84%E8%AB%8B%E6%B1%82
代理人弁護士による退院等の請求は、なお 6.9%にとどまっており、地域差も明瞭である。
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202018010A-buntan9%EF%BC%88%E5%88%86%E6%8B%85_%E6%9D%BE%E7%94%B0%EF%BC%89%EF%BD%90241-274.pdf